□little cheese
−黒と金の開かない鍵。



彼の瞳が再び冷たくなり、突如、髪をぐいっと引かれる。

【奏】
「いっ、痛いっ……!」

あまりに突然のことで、私は思わず声を上げる。

【智臣】
「痛い? そんなはずないでしょう!」

さらに引っ張られ、地肌ごとごっそり抜けてしまうような強さにただ事じゃない事を悟る。

【奏】
「や、やめてください! 智臣さん…!!」

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